2019-10-26
素朴な粉引のうつわ
唐津の粉引のうつわです。
褐色の粘土を用い、素地がまだ生乾きの状態の時に白い化粧土をかけ、その上に鉄絵、草文が描かれています。
唐津焼の文様が筆を用いて描かれるようになったのは、桃山時代になってからだそうです。
道端で見かける雑草もこのようにうつわに描かれるとなんとも風情があります。
うつわには鉄粉がポツン、ポツンと出ています。
これは粘土の中や釉薬に含まれる鉄分が焼成時に酸化して、うつわの表面に黒い斑点となり出てくるのです。
この鉄粉もうつわの面白い表情となっています。
使っていくうちに、少しずつ、少しずつ味わい深い表情に変化していく粉引。
うつわにはナスと豆の胡麻和えを盛りました。
使用したうつわは中里隆の唐津絵粉引角切向付です。
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